ゼオライトとは
  • 特徴
  • 産地・種類
  • 生活の中のゼオライト

ゼオライトとは

特徴

沸騰する石

『ゼオライト』はギリシャ語で沸騰する石という意味です。熱を加えると水蒸気を吹き出すことからこの名前になりました。日本名では沸石(ふっせき)といいます。

呼吸する石
呼吸する石

湿度が高いときは湿気を吸い、湿度が低いときは湿気を吐き出し、住まいや床下の湿度を調整してくれます。湿気を呼吸して、加湿機と除湿機、両方の役割を演じます。

植物を育てる石
植物を育てる石

地力を増進させる土壌改良資材です。土に体力をつけ、根ぐされを防ぎ、農作物や草花、芝生、樹木をイキイキとさせます。水田に入れればお米の食味がいちだんと向上し、収穫量も増えます。農家の田畑や果樹園で盛んに使われています。

魚をおいしく焼く石

グリルの受け皿に水の代わりにゼオライトをいれて魚を焼くと遠赤外線効果で大きな魚でも芯までしっかり炭火のように焼き上がります。また弱めの火力でも短時間で焼きあがりますので、おいしく省エネが可能です。

水をきれいにする石
水をきれいにする石

上下水道や河川湖沼の浄水資材、家庭用浄水器や水族館にも利用されています。養殖池にゼオライトを入れるとアンモニアが吸収され、魚が元気に成育します。

空気をきれいにする石
空気をきれいにする石

COx・NOx・SOxを吸収して空気を清浄化します。すでに多くのエアコンや除湿機に利用されています。また工場のばい煙や自動車の排気ガスを浄化する研究もすすめられています。

悪臭を取る石

脱臭効果は市販の活性炭より強力です。下駄箱、革靴やブーツ、トイレ、床下、冷蔵庫など、ニオイが気になるあらゆる機会に活躍します。

食べられる石

ゼオライトは食品添加物として承認されているものもあります。畜産では牛や豚、鶏に食べさせることでストレスの解消や糞尿の悪臭抑制に活用されています。またゼオライトは多くの歯磨き剤や洗顔料、化粧品等に配合されています。

そして・・・復興のための石

放射性セシウムの吸着に威力を発揮しています。除染のための唯一無二の鉱物として、今までの原子力事故の際には洋の東西を問わず、大活躍しています。放射性物質でダメージを受けた地域の復興になくてはならない石なのです。

産地・種類

日本地図

天然ゼオライトは日本各地で採石されますが、採石地によって主に、「クリノプチロライト」と「モルデナイト」に区別されます。 それぞれの性質を応用して日常の様々な場面で役立っています。

  モルデナイト クリノプチロ
ライト
天然鉱物としての硬度
(モース硬度)
5 5
加熱脱水処理後の硬度
(モース硬度)
3 5
細孔容積
(空き間)
28% 34%
吸水率 9〜12% 11〜15%

生活の中のゼオライト

エアコン、除湿器、ペットのトイレ、水質浄化材、浄水器、熱帯魚のフィルター、水族館、池、置石、敷石、塗り壁材、調湿シート、床下調湿材、土壌改良材、抗菌砂、脱臭剤、魚焼き用敷石、競技場の芝育成、灰皿用消臭剤、化粧品、薬品、歯磨き剤、洗顔フォーム、制汗剤、衣類用の洗剤、生理用品、飼料配合剤、脱臭繊維素材、放射性セシウムの除染、等々

ゼオライトの用途は、日々、進化拡大を続けています!